この世にない花
アーティフィシャル・フラワーの美しさを語るとき
まるで生花のような・・・という表現をされることが多いのですが
本当のところ、
アーティフィシャルの一番の強みは
この世にない花の色や質感をも表現できることかもしれません
今回は、
ブランドのスーツに似合うモード系のコサージュのご依頼でした
今回のメインフラワーとなる
いぶしたような、メタリックグレーの大輪のラナンキュラスは
随分前からとても気に入っていて
なにかの作品に活かしたいと思って手元にありました
モード系という言葉を聞いた時に
一番にこの花を思い浮かべたのです
フレッシュのアレンジでも学んだことがあるのですが
花を本来のかたちのまま使うのではなく
ひとつの素材として扱うために
一度解体し、
再び組立ながら、造形していくという手法
今回は
この黒蝶貝の内側のような光沢と
蝶の羽のようなシェイプの花びら
これを、二輪の花とフリルに見立てて
組み替えていきました。
しかも、丈夫を肩に載せるような立体的な作りで
いままでにない
からだに添う花びらの襟のように仕上げました
この花に不思議な魅力を与えてくれたのが・・・
偶然美大系のお友達から譲っていただいた
花芯となったビーズのブローチ素材です
このメタリックな質感が加わることで
この花にさらに宇宙的で、未来的な魅力を与えてくれたのです
モード系というキーワードと
メタリックな素材の提供
わたしには、こうした刺激を与えてくれるお友達がいてくださって
それが・・・創造力を匠に刺激してくれるのです
わたしは、常にこうした素敵なお友達に支えられているのだと思います
自分一人の作品ではないと
いつも感謝しつつ制作させていただいています
さて、この立体コサージュ
シンプルな無地のスーツやドレスはもちろん
柔らかいシフォンの素材のドレスやブラウスでも
肩に載せるのことで重さに倒れることなく
綺麗に着こなすことができます
ご依頼頂いた方にも
ガラリと、お洋服の印象が変化して面白いと喜んでいただいて、
いろいろな手持ちのお洋服に組み合わせて楽しんでくださっています
トルソーを手にいれたら
ドレスと組み合わせた写真を撮影させていただいて
みなさまにも
ご覧いただきたいと思っております
So, what do you think ?